夢に向かって、好奇心を持ち、疑問を持ち続ける。それが努力。

趣味でロボット職人を目指す自称AI研究者のメモです。

基礎研究と応用研究について思うこと

こんにちは.ご無沙汰しております.

最近,専門家とは?という問いを考えていて,基礎研究と応用研究と言われる研究の分類について考える機会があったので,共有したいと思います.

研究の分類をいくつか見てみると,基礎研究・応用研究の2つに分類しているものと,基礎研究・応用研究・開発研究の3つに分類しているものとがある.

更に,教育研究においては,理論的研究・実証的研究・実験的研究・歴史的研究のように,研究方法論の立場から分類されているようである.

今回は,自分に即してスタンダードな分類で,基礎研究・応用研究・開発研究の3分類を見ていくことにしたい.

参考にさせて頂いたページは,末尾の参考に記載します.

このページでは,基礎研究,応用研究,開発研究,をそれぞれ次のように定義しています.

基礎研究とは:
特別な応用,用途を直接的に考慮することなく,仮説や理論を形成するため又は現象や観察可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的又は実験的研究.

応用研究とは:
基礎研究によって発見された知識を利用して,特定の目標を定めて実用化の可能性を確かめる研究や,既に実用化されている方法に関して,新たな応用方法を探索する研究.

開発研究とは:
基礎研究,応用研究及び実際の経験から得た知識の利用であり,新しい材料,装置,
製品,システム,工程などの導入又は既存のこれらのものの改良をねらいとする研究.



では,良く言われるアカデミック研究者とか,企業研究者とか,言われる研究者はどう分類されるのだろうか.


私の勝手なイメージでは,企業研究とは,応用研究もしくは,開発研究にあたるものだと思う.

理由は,企業にとってビジネスが重要であるから.何らかのビジネスを行うという目的があって,それに必要な技術課題があれば解決する必要がある.その解決に取り組むのが,企業研究であると思う.これによって,今まで必要とされていたけれども実用化できなかったものなどを実用化することができれば,非常に価値のある研究になると思う.

しかしながら,そこにはすでに,ビジネスとしての目標が,更には,期限付きの目標までもが定められている可能性があり,あまり時間をかけて研究をする余裕はないのではないかと思う.

そこが企業研究の難しいところ.

期限付きで立ち向かおうとしても,解決できないことは多々あると思う.

そこで,時間内に納めるために,研究者は,自分なりの条件や制約を設けて,その中で解決する簡単な手段を提案して行くようになる.

これでは,せっかく提案した手法であっても,条件もしくは制約が大きすぎて,他への適用が難しく,よほど最初の目標の対象が,ビジネスとしてヒットしない限りは,あまり日の目を見ることの無い技術となってしまうだろう.


企業研究者は,対象の目標がはっきりしていて取り組みやすく,また実際に使われる可能性が高いとう良さがある一方で,スピード重視である為に,アカデミック程の時間をかけて濃い研究をすることができないという点が,質の高い研究をする上での懸念になる部分であると思う.



一方で,アカデミックの研究では,自身が研究室を先導する立場であれば,学生という手を使って時間と人手を費やして,長期的に一つのテーマに取り組むことができる.

近年では,産学官連携という言葉があるように,大学の研究室でも,実用に近い研究をすることが歓迎される風潮ではあるが,やはり大学では,アカデミック研究の遂行は,一番のミッションであるように思う.
(しかし,研究遂行のためのお金はあまりなく,大学であっても企業に売り込むなどする必要があるようなこともあるらしいが・・・そこはさておき)


アカデミック研究と言われる基礎研究の分野では,上で歴史的研究という言葉がでてきたように,古くから研究されてきた分野で,その先を進めるには,過去の全てを理解し,先人よりも良いものを提案しなければならないという,非常に高い壁はあり,取り組むためには,一筋縄ではいかない覚悟が必要だと思う.

その苦労ある一方で,それを達成できたときには,いわゆる”専門家”と言える人物になったと言うことができるだろう.


専門家としての道を歩むアカデミック研究(基礎研究),ビジネスや実用に近い企業研究(応用・開発研究),どちらも異なる側面があり,必要とされていることは確かである.

あなたはどちらを選びますか?


研究者を目指す,もしくは研究者である皆様,ひとそれぞれの自分なりの目標を持った上での回答があると思います.


私は,”専門分野”というところに悩みを持ちながら,固い決心をしたところです.

研究者を目指す皆様が,自分にあった選択ができることを祈って,本記事を締めたいとおもいます.



専門分野について考えていたこと,これから考えることも多々あるので,それについては,考えがまとまったらまた記事にしたいと思います.

読んで頂いたみなさま,有難うございました.また次回!



参考:研究の種類を整理する
http://www.pref.shimane.lg.jp/hamada_ec/kenkyu/kiyou_houkoku/kenkyu-no-kenkyu.data/5.pdf

身近に尊敬する人がいること

今日も真面目な話題です.

何をする上でも ”尊敬する人が身近にいること” はとても大切なことだと思う.

研究室を選ぶ際も,内容だけではなく,やはり自分が尊敬できる先生を選ぶし,部活やサークル活動でも,尊敬できるコーチや先輩がいることは,努力のモチベーションに非常に密接に繋がっていると思う.

幸い,私が選択してきた環境には,自分が尊敬している”こんな風になりたい”という人がおり,とても有り難いと思っている.


しかし,最近知人からとある話を聞いて,尊敬できる人の重要性を再認識したので,書いてみる.

その一つは,とある環境でその環境のトップがその環境のレベルはここまでだとあきらめている,という事実を知ったこと.

やはり環境におけるトップは,環境に所属するメンバを統括する役割であり,その環境を良くすることも悪くすることもできる重要な人物であると思う.

例えばトップのモチベーションが非常に高ければ,環境に所属するメンバも,多かれ少なかれ,その距離にも寄るかもしれないが影響を受け,モチベーションを持って,その環境への貢献が出来ると思う.

しかしながら,そうではない状況となると非常に良くない.
メンバのモチベーションは,個々人に依存する形となってしまうし,何より,上を見上げたときの空が曇っている状況になってしまう.


比喩にしすぎたので,簡単な例を言うと,

アップル社の元CEOスティーブジョブズは,たくさんの名言があるぐらい,また伝記がたくさんの人に読まれているぐらい,多くの人から尊敬されていたことは容易に想像できる.

彼がいるから,アップル社で働いているという社員もいただろう.

更には,彼の発言によって,元気づけられ,原動力としていた人も少なくないはずである.

これが,尊敬する人がいる環境において得られるモチベーションだと思う.


一方で,A社の社長は,”うちの会社は二流だから一流にはなれない”とか,レベルを最上位でないままあきらめてしまっていたら・・・

そこに所属する社員は,どう思うだろうか.

”俺がこの会社を一流にしてやる!”

と思う社員もいれば,

”そうか...上もあきらめているのか...”

と暗い気分になる社員もいるだろう.


どちらに転ぶかは人それぞれだが,私の場合は,A社の社員の立場になったら,その環境が相当好きでないかぎり,モチベーションが下がってしまうと思う.


特に研究の場合には,スピードもしくは,世界トップクラスを目指すのが,あるべき姿だと思うから.



もしかすると,とある事業仕分けのときにあった,”二番じゃ駄目なんですか?”という質問を聞いたときの感情に似ているかもしれない.

きっと,その発言を聞いた多くの研究者が,”一番じゃなきゃ駄目に決まってるじゃないですか”と思ったことと思う.


組織に所属する以上,自分だけが一番を目指すのではなく,組織として一番を目指すことが大切である,と改めて感じることができた.


世界一の技術もしくは,初めてできた技術,というものを目指す,尊敬できる人が周りにいることは,自身をそのような気持ちにさせることのモチベーションに大きく効いて来ると思う.



尊敬できる人を追いかけて.

自分もいつか人に尊敬してもらえる人間になれるよう頑張ろうと思う.

博士課程の中間報告

ご無沙汰しています.本日,博士の中間報告を終えてきました!

博士課程の2年時に該当する学生が,中間報告をする機会で,そこでたくさんの教授陣に見て頂き,質問を頂いて,今後迎えるであろう博士論文審査までに,その言われたコメントは勿論反映し,改良した状態で望むための,いわゆる準備のための報告の機会です.
これは大学によって,ないところもあるようです.


私の大学はあったので,論文審査前に,聞かれるであろう項目を先に聞けて,それを反映する余裕が貰えるという点で,非常に良い機会だと思っています.


今回,自分以外にも発表者がいて非常に良い刺激を受ける機会でした.

やっぱり,博士課程ともなると,もちろん社会人の方もいらっしゃいますし,何度もの対外発表をされてきている方々なので,スライドの作り方から発表の仕方まで,分かりやすくて,非常に参考になりました.

一番印象的だったのは.


『スライドを見ながら話している人なんてほとんどいません!!!』


ですね.
やっぱり自分の研究ですし,博士の研究ともなると,思いが込められてて,寝てても話せるくらいだからだと思いますが,
話しもスムーズで,基本的にはスライドに書いてあることは,もうわかっていて,ページはめくったものの,内容は見ずに,自分の言葉で話してました.

だからこそ,頭の中で整理された状態で話しているので,聞いている方も分かりやすいんですよね.


かく言う自分は,昨日やっと出た実験結果に,やっと出来上がったスライドも入れてお話を・・・という状態だったので,頭の整理はされている状態でしたが,少しばかり噛む部分があったのは・・・少し反省です.


でも,スムーズな流れで,自信を持って発表はできたかなと.


内容はともかく,当日の発表の仕方としては,無事に終えた!と言えるレベルだったかなと思っています;)



では・・・というところで,次は準備を振り返ってみます.


今回の発表にあたっては・・・

実は,たくさんの努力が必要で,多くのお誘いを断りつつ平日の夜と休日に時間をひねり出して,日々研究に没頭してきました.


でも,そんなこともあり,大変なこともあったけど,

『やっぱり研究は面白い!』

社会人と博士の両立って大変だけど面白いな,今これをやれる環境にいれる自分は幸せなことなんだと思いました.


論文や専門書をたくさん読んでいくうちに,最初は何が書いてあるかもいまいち分からなかった苦手な数式も次第に克服できるようになってきて,その数式をプログラムに落とし込むところまで出来るようになりました.

やっぱりちゃんと勉強すれば,理解は深まるものなんですね.

苦手といいながら避けて通ってたら,前に進まないんだなって思います.


今まで,数式見ても理解できないから,飛ばそう・・・とか思って読んでいる自分がすごく嫌だったけど,だんだん数式を解読している自分が楽しくなるようになってきました.


恐らく,自分のスキルが上がったという証拠かなと思います.

物事に対して努力する上では,スキルの上達や達成感を自分で感じることがとても大事なことで,次へのモチベーションに繋がるんだと思いました.


まだまだやることたくさんあるし,やりたいこともたくさんあるけれど・・・

次は,学会・論文投稿に向けて,引き続き,軌道に乗り始めたペースを崩さないよう,尽力して行きたいと思います!


ここから先,博士論文執筆に向けて,更に大変になると思いますが,自分の趣味(?)研究の時間を作りながら,楽しく進めて行きたいと思うので,応援宜しくお願いします;)


# いろいろな遊びを断っているけど,やっぱり大事な友達との付き合いは短い時間でも作るようにしています☆
# さまざまな飲み会等にいけないのはちょっぴり寂しいけど...,お金がセーブできたから良かったってポジティブにとらえることにします・・・(笑)

今ががんばりどきだから!!

前に宣言したように,自分の甘えに負けないように,そして志を忘れないように,コツコツがんばるぞ〜♪♪♪

ではでは☆

英語論文は完成度を上げることが大事

みなさん、こんにちは。

星の妖精さん、現在論文執筆中です。

英語論文の書き方を再確認しようと調べたところ、最も大事なのは完成度を上げること!とのこと。

そうでした。

書き上げるだけでなく、その文章の推敲を何度も行って、間違いがないことを確認して、それで完成に至るんですよね。


そういうことなら2週間前には第一版くらいはできてないと・・・



まずい!!!



というわけで、頑張ります。心を入れ替えて。どんな誘惑にも心を鬼にして。


終わればきっと楽しい楽しいビールが待ってる!(笑)

(参考)松尾ぐみの論文の書き方:英語論文
http://ymatsuo.com/japanese/ronbun_eng.html#info

仕事ができる人になりたい

仕事でもプライベートでも優先順位がつきもの.優先順位が下がれば,やり方が変わってきますね.

「あ、この人、仕事できるんだろうな」って思う9つの瞬間 って記事を見つけたので共有です.

1.メールのスピード
2.時間厳守
3.目的を意識する
4.メモを取る
5.残業しない前提の稼働調整
6.考えをまとめてから発言
7.ボールの所持者を明確にする
8.更に良くすることも加える
9.あいまいな言葉は使わず,語尾をはっきるする

参考:http://blog.sixapart.jp/2013-04/nine-moments.html

この中で一番大事なのは,以下3つだと思う.(特に私自身にとって)
3.目的を意識する
7.ボールの所持者を明確にする
9.あいまいな表現を使わない

それぞれは一人でも複数でも大事なこと.
・自分が何のために,今の作業をしているか?明確にしておかないと優先度がつけられない.
 複数人が関わる場合には,互いが同じゴールに向かって話しているかがわからないと,後で話がかみ合ってないと気づくことも.
・一人でも,~が決まらないとできないものなのか,自分が決めれば次に進められることなのかを明確にしておかないと,余計なことを考えてしまって時間のロスにつながる.
 複数人が関わる場合にも,誰が何をという役割を明確にしておかないと作業が進まない.
・あいまいな言葉は思い込みをそのままにしてしまう.
 ⇒”~だと思う”と”~だ”は大きく違うので,自分で断言できるかで調べなければいけない項目を明確にすることが大事.
 複数人が関わる場合には,更に誤解を生じさせる原因になるので注意が必要.

以上.

メモ程度に,大事なことを改めて確認してみました.

# 眠くなったときは,自己啓発系の何かを考えて,モチベーションを上げるようにしています.
# 眠気も吹っ飛ぶし,自身のモチベーション増幅にもつながるし良いです:)

PILを使って画像の各ピクセルの色を取得する

Macを使ってPython Image Library(PIL)をインストールし,画像の各ピクセルのRGB値を取得する手法を紹介します.

1.まずPILをインストールする
 jpeg画像を用いる場合には,jpeg decoderのインストールが必要なので,注意.

 http://www.ijg.org/files/jpegsrc.v8c.tar.gzをダウンロードして解凍.
 解凍ディレクトリに移動し,下記を実行.

 $ ./configure
 $ make
 $ sudo make install

 その後,pilをインストール.

 $ sudo pip install pil

 以上で,PILのインストールは完了.


2.次に,PILを使ってRGB値を取得してみます.

 サンプルコードは下記の通り.

import Image

img = Image.open("test.jpeg")
img.convert("RGB")

pixelSizeTuple = img.size

rlist = []
glist = []
blist = []

for i in range(pixelSizeTuple[0]):
	for j in range(pixelSizeTuple[1]):
		r,g,b = img.getpixel((i,j))
		rlist.append(r)
		glist.append(g)
		blist.append(b)

f = open('output.csv', 'w')
f.write("r,g,b\n")
n = len(rlist)
for i in range(0,n-1):
    f.write(str(rlist[i]) +"," + str(glist[i])  +"," + str(blist[i]) +"\n")

f.close()

こんなコードを書けば,output.csvファイルの各列にRGB値を出力できます.


ちなみに,最初はPILインストールしただけだったので,
decoder jpeg not available というエラーでつまったんですが,
下記のサイトを参考に,再インストールしたらできました.

http://kwmt27.net/index.php/2013/07/14/python-pil-error-decoder-jpeg-not-available/

Linuxのkernelとdistribution

Linux使ってはいたけど,実はあいまいに理解していた部分がたくさんあった…ってことで整理してみた.

Linuxには,UNIXのOSのことだと思ってたけど実は違った.

Linuxは実際には,OSの土台であるカーネルの部分だけ.ディスクやメモリなどの資源の管理や,割り込み処理,プロセス通信などのOSとしての基本機能のみ提供している.
ここに,ソフトウェアプログラムをインストールすれば,完全なUNIXライクなシステムを構築できるとのこと.

ただ,自分でソースコードからシステムを構築するのは大変なので,カーネルとOSの基本機能以外の機能も持ったソフトウェアがセットになった,distributionというのが提供されており,これを使ってシステムを容易に作ることができる.

図は参考までに書いてみた.

f:id:robomixcom:20140902113210p:plain

以上.
ただ使えるだけじゃなく,【理解して使える】ことが大事だと思いました.